本日は紀行です。
六時二分丸亀発の特急からの出発。
途中、岡山から新幹線に乗り継いで博多へは二時間半ほどで着く。
朝、四時半起きで出発に備える。
2017.8.12、土曜日。
時はお盆の真っ最中。
当然、列車も混むだろうな。
一か月前から、指定席の予約を入れたのだけど、すでにその時点で満席に近かったそう。
新幹線は九州新幹線みずほ。
贅沢な造りの四列シートでグリーン車並みのゆったりと落ち着いた雰囲気が味わえる。
新幹線は満席のようで、通路にも人が座っていた。
車内販売でコーヒーを頼む。
至福のひととき。
八時半頃、博多駅到着。
今宵の宿、それはルートイン博多駅前。
ホント駅のすぐそばにある。
徒歩一分という感じ。
そこで荷物を預ける。
さらに驚いたのはまだ九時前だったにも関わらず、チェックインの手続きだけを済ますことができたこと。
さすがに部屋の案内まではできないとのことだったが。
顧客目線に立った臨機応変なサービス。
荷物は部屋まで運んでくれるとのこと。
これもありがたい。
博多駅に隣接するバスターミナルから出発。
球場行きの臨時便に乗るがすでに車内は人で一杯。
十時前に球場に着く。
開場は十一時からなので、しばらく時間を潰すことに。
隣接するホテルの店屋街などを散策したり、球場周りをぶらぶらしたり。
はたまた野球グッズ売り場を覗いたり。
十一時過ぎ入場。
席は三塁側のバックネット席、中段。
いい席です。
入ってすぐに早目の昼食。
球場内で買ったステーキ弁当、1100円。
ステーキに付け合せてあるカラリと揚げたにんにくのチップがいいアクセントになっている。
ご飯はサフランライスでパラパラとしていて非常に美味。
ちょっと贅沢な昼の御馳走でした。
試合は十三時開始。
それまでは練習風景を見たり、球場内をぐるぐる回ってみたり。
そんなことをしているとあっと言う間に二時間は過ぎてゆく。
一時間前からは、スタメン発表や、始球式、ダンスチームの踊りなどが繰り広げられて退屈しないようになっている。
とにかく現場だと時間の流れてゆく感覚がテレビで見ている時とはずいぶん違う。
時間の密度が雑然としていながらも、濃くしかも早いのである。
ソフトバンク対日本ハム。
先発はソフトバンクホークス千賀、日ハム上沢。
千賀と言えば、野球日本代表のWBCで大活躍したことで一躍全国区になった投手。
速い直球と視界から消えると言われるオバケフォークが持ち味。
今日はどんな投球を見せてくれるか楽しみだ。
ホント入ったなあ。
十三時試合開始。
千賀投手は初回、少し球が上ずっていた。
しかしそれも初回だけ。
二回になると直球がビシバシ決まりだす。
その問題の初回には日ハムのレアード選手にあわやホームランかという当りを打たれたのだが。
改めてレアード選手は、球の読みの優れた選手なのだなと。
打った球は完璧に近いくらいにタイミングが合っていた。
絶好調と言うのではなさそうだ。
でもまあ、野球ってそんなもんです。
三回裏、試合は動く。
ホークス、四球のランナーを犠打で送ってワンナウト二塁の形で打者は柳田。
対する日ハムはここで柳田を敬遠。
続く打者はデスパイネ選手。
いやあ、燃えたんだろうね。
男だなあ。
1-0。
その後、ホークスはチャンスは作るのだが、点は入らず。
もどかしい展開。
一方、ホークスの千賀投手もピンチは作るものの点はやらず。
試合は八回まで進んで、ホークス首脳陣は一点差逃げ切りの腹を決める。
自慢の救援陣による継投がここから始まる。
打者二人を打ち取ったところで、次の左打者に合わせて左のワンポイントとしてモイネロ投手を出してくる。
まるで日本シリーズなどで見せるような鉄板の継投だ。
岩崎投手の出来がかなり良かったので、この継投に若干の不安はあったのだが、結果は吉と出た。
監督の采配勝ちというところだろう。
そして九回は、我らが押えのエース、サファテ投手。
一点差の痺れる場面。
個人的な感想を言うと、このサファテ投手こそホークスの年間MVPだと思うのだが。
結果は1-0でホークスの勝利。
しかし首位の座はなんと座り心地の悪いものなのだろう。
ちょっと気になるのは、最近の工藤監督に采配について。
本来、試合においてベンチワークが前面に出る試合というのは悪い試合であることが多い。
というのも、野球の主役はあくまで選手であって、ベンチが野球をやっているわけではないからだ。
さらには、この無策こそが最上の策というのが基本認識にないと、策士策に溺れるという結果になってしまうことが多いようにも思う。
最近の工藤監督を見ていると、ベンチワーク万能論とは言わないまでも、何か困ったことがあると小手先のベンチワークで無事乗り切れると信じているようなところがある。
しかし、本来の理想は、そのような弥縫策に陥ることのない、無策でも勝てるような強いチームを作って行くことが本来の監督の仕事のはずである。
あくまで影の仕事なのだ。
話は変わるが、八百長マージャンのプロは、四六時中八百長をやっている訳ではないそうで、ではいつやるかというと、展開の中でここぞという一点に合わせてそこに全力を込めて八百長を仕掛けるそうである。
そしてそうやって一旦流れを掴んだら、その後はもう八百長をしなくても十分に勝てるのだそう。
その後、場内は暗くなり、光と音楽のショーが華々しく繰り広げられたあと、勝利の花火が。
久しぶりに見るな、この勝利の花火。
いや実にいいもんです。
そのあと、ドームは少しずつ開いていって。
勝利の余韻の中、今年もまた行く夏を思う。
最高だな、感謝。
夕食は天神で。
ラーメン一風堂。
メニューを見ると豚骨ラーメンと並んで味噌ラーメンや醤油ラーメンなどがある。
という訳で博多なのに豚骨を頼まず味噌ラーメンを頼んでしまいました。
でも美味しかったですよ。
濃厚で魚介やら肉やら色んな出汁が効いていて。
今宵の宿、ルートイン博多駅前。
ツインで一人あたり11250円、朝食付き。
ちょっと高いかと思ったが泊まってみると納得。
部屋は広いし、ベッドもセミダブル。
落ち着いた色のインテリアで必要なものが過不足なく揃っている。
また部屋用のスリッパはよくある使い捨てのやつではなく、しっかりとした造りのおそらくは塩ビのもの。
全体的な印象としてワンランク上の感じである。
そして何より、サービスがいい。
フロントの愛想もいいし。
さらに嬉しいことがもう一つ。
このホテル、宿泊者向けになんと大浴場があるのだ。
一応、天然温泉らしく、少し口に入ったお湯を舐めてみるとしょっぱい味がした。
とにかく、ホテルのあの狭いユニットバスが苦手な筆者としては何よりありがたいサービス。
いい湯でした。
明けて朝食。
朝食は一階のレストランでバイキング形式のものを。
サラダや和洋のおかずなどが豊富に揃っていて。
でも朝がおいしいと一日が気持ちよく過ごせる、そんな気がしませんか。
ここのはまさにそんな朝食。
ちなみに、御飯と味噌汁は店員が取り分けてくれていた。
なんともありがたいサービス。
おかずの味もいいし。
テレビなどで見る、博多祇園山笠で有名なこの神社。
筆者憧れの場所だった。
実際に生で見る櫛田神社は思ったより小ぢんまりとしている印象。
しかし、そこは神社。
古格漂う独特の重みとそれと相反するような涼しい風が印象的な素敵な神社だった。
入り口付近にある大きな木も見ものだし。
昼は予約しておいた、栗原はるみさんプロデュースのレストラン、ゆとりの空間へ。
ここは全ての料理が、料理家の栗原はるみさんのレシピに基づいて作られている、バイキング形式のレストラン。
我が家の女性陣がここのファンで、それについて行く感じで筆者ももう二、三回ここに通っている。
ここの特徴はやはり野菜料理の豊富さで、そのせいか食べ放題にも関わらずあの独特の嫌な満腹感のない、食後の爽やかさのみが残る、まいうーなお店です。
どの料理も嫌味のない、しかしながらとても美味しいそんな感じの味付けが際立っている。
今回も楽しかったなあ、博多。
また来るぞ。
安全運行に務めてくれたJRの皆さんに感謝。
同じく安全運行に務めてくれたバス、タクシーの運転手さんに感謝。
最高の試合を見せてくれたホークスの皆さん、日ハムの皆さん、並びに球場関係者の皆さんに感謝。
素敵な一夜を過ごさせてくれたホテルルートイン博多駅前の皆さんに感謝。
櫛田神社の皆さん、本当にありがとうございました。
美味しい食事の栗原はるみさん、並びにレストランの皆さんに感謝。
そして、有意義な時間を過ごさせてくれた博多の街に、皆さんに感謝。
今日も最後まで読んでくれたあなたにありがとう。