さて今年最後となるこのブログ。
色々考えたのだが、一年の〆にふさわしい昼食とは何か。
やはり筆者の場合、行きつけの店と言えば、うどん綿谷か餃子の王将といったところになるだろう。
と言うのも、どちらの店も必ず月に一度は寄るようにしているから。
という訳で一年〆の昼食は、その片一方、餃子の王将ということで。
この日は天気が良かったので自転車で移動。
まあ、この後のコンサートが丸亀市民会館ということもあって、その駐車場がないというのもあるのだが。
ちょっと寒いけどね。
一番乗り。
めでたし、めでたし。
何を注文するか、これも迷ったけど、筆者がここの組み合わせで最高と考えている鶏のから揚げと餃子でどうだろう。
王将は、大体なんでも美味しいのだが、その中でも特に美味しいのがやはり餃子、それに負けないくらいの美味しさを誇っていると思うのが鶏のから揚げだと思う。
今日はその二つを注文する。
そこにライス中を付けて。
もちろんこの日もそれを使うのである。
しばらく待つとお料理が運ばれてくる。
からあげは付属の塩を付けて食べる。
揚げたてのジューシーな鶏の脂と塩のハーモニーがたまらない。
そして餃子。
いつ食べても変わらない美味しさである。
対照的なのが和食で、和食の命である出汁というのは、脂や塩といった人間が本来好むハイカロリーな嗜好要素の代用満足品なのだという。
出汁の旨味成分とは元々そういうものらしい。
まあ、代用にしてはかなりハイレベルな美味しさだけど。
歳を取ると段々和食の繊細な美味しさが恋しくなってくるのだが、しかし一方では中華の華やかさも捨てきれないところがある。
まあ、何はともかく美味しい昼食でした。
ありがとう。
入るのは喫茶かまど。
食後のデザートというわけ。
この喫茶店選びもどこにしようかと色々迷ったのだけど、一年の〆にふさわしいのはやっばりここ、かまどかなと。
王将とかまどに共通するのは、人を大事にする社風、それがなんとなく感ぜられるところ。
これは従業員だけでなく、客に対してもそうなのだ。
一方、ここ、かまどはとにかくサービスがいい。
三十分以上、座っていると無料でほうじ茶を出してくれるし、ケーキなどを注文してもケースから出してきたのをただ皿に乗せてあるだけでなく、ひと手間加えて出してくれる。
さて、何を注文しようかとしばらく考えたあと、とりあえず抹茶と和菓子のセットを頼んでみた。
このセットはここの一番の売りだと思う。
お茶碗なども毎回、凝ったものを出してくれるし。
今日のお茶碗は白が鮮やかな茶碗。
不勉強なので何焼きなのか分からないが。
白い茶碗に緑の抹茶が映えて美しい。
お菓子も品のある甘さに、なによりその見た目の美しさが最高。
至福のひとときである。
だが、年配のお客さんの多い、ここ、かまど。
その中には喫煙者の方もかなりいる。
逆に言うと、そんなに簡単に古い縁を切ってしまわないところにこの店の良心というか、好ましいところを感じてしまうとも言えるのだが。
かまどで時間を潰した後は、本日のメインであるコンサートへ。
「2016まるがめ第九演奏会」、2016.12.18、日曜日、丸亀市民会館、十三時開場、十四時開演、指揮 松岡究、演奏、瀬戸フィルハーモニー交響楽団、全席自由、前売り一般2000円。
最初の曲は歌劇「ウインザーの陽気な女房たち」、O・ニコライ、の序曲。
初めて聞く曲だが、いかにもオペラの序曲といった感じ。
曲の出だしは、なんとなく小津映画のテーマ曲みたいな、のどかな感じなのだが、曲が進むにつれてだんだんと激しくなっていく。
そんな曲を、オケはガンガン攻めるのではなく、往年のイスラエル・フィルのようにじんわりと沁みてくるような滋味溢れる音を紡ぎ出していたのが興味深かった。
瀬戸フィルの新たな一面を見た気がした。
闘争を暗示する第一楽章は暗鬱な出だしから不穏な空気が満載。
要所要所で爆発するオケの咆哮も見もの。
打楽器のティンパニが非常に効いている。
発展のない音楽といわれる第二楽章。
それでも随所に聞きどころはある。
時折みられるオケの爆発。
それがやっぱり楽しい。
聞いていて思うのは、緩徐楽章ではやはり、弱音時の音のバランスがとても重要になるということ。
全体の音数も少なくペースもゆっくりとなると、どうしてもアラやミスが目立ちやすくなる。
それにそこで音楽全体を底で支配する低音部の扱い、それも重要なポイントだと思った。
そこら辺りのとこはオケも心得たもので、細心の注意を払いながら、極上の絹のような音楽を聞かせてくれる。
第一、第二、第三のそれぞれの楽章のメロディが否定されて、あの有名な第四楽章のメロディが流れ出す。
この瞬間はいつ聞いても鳥肌もの。
とくに今年はそのメロディがバイオリンのところに来た時、写真でいうエアリーな感触が出ていたのが最大の特徴かと思った。
軽いふんわりとした音。
それから、ボーカル、すなわち、言葉、歌、が入る。
独唱の四人は例年になく声が強く、音のバランスもいい。
コーラスは最初、声が出ていないようにも感じたが、それも杞憂で徐々に調子が出てくる。
まあ、なんせ三十分以上、壇上でじっと座ったまんまで待たされていたんだから、仕方ないか。
そして感動のラスト。
今年も凄い音が出ていた。
会場からはブラボーの声も飛ぶ。
最高だね。
今年もこうやって終わって行く。
次はお正月。
新たな年の始まりに向かって。
みなさん、なにとぞ元気でよいお年を。
最高の昼食を提供してくれた餃子の王将丸亀店のみなさんに感謝。
至福のひとときを提供してくれたかまどのみなさんに感謝。
圧巻の音楽を聞かせてくれた、指揮者の松岡さん、瀬戸フィルのみなさん、コーラスのみなさん、並びに関係者のみなさん、市民会館のスタッフのみなさんに感謝。
今日も最後まで読んでくたれあなたにありがとう。
今年のブログはこれで最後になります。
一年間、本当にありがとうございました。
来年もまたよろしくお願いします。