2016..11.23、水曜日、屋島ハイキング。
予報では一応、降水確率20%だそうだが、どうなるか分からない空模様。
気象レーダーを見る限りでは四国周辺に雨雲はない様子だが。
ああ、お願いします、お天気の神様、どうぞこのまま。
今回は鉄道を使って行く。
まずはJRで高松まで出る。
八時五十七分発のサンポート号。
その内の一人、年配の黒人さんが筆者の隣に座った。
ちなみに筆者は語学力がほとんどないので、外人さんに自分から話しかけることはほぼないのだが、隣に座ったので、聞くともなく話を聞いているとかなり日本語は堪能なよう。
ので思い切って声をかけてみた。
一枚写真を撮らせて下さいと。
やったあ。
その後、少し会話も交わしたのだが、話によると、なんでも善通寺の四国学院大学で先生をしているらしい。
教えているのは平和学とか。
ケニアの出身だそうだ。
最近話題になった、原発事故で避難している生徒がそのことを理由に学校でいじめられている話を例に、そういうことが起きないようにするにはどうすればいいか、そんなことを考える学問をしていらっしゃるらしい。
立派なことだ。
世の中はそんな絶妙のバランスで成り立っているのだと思う。
我以外皆我が師。
大いに学びたいものである。
JRが高松駅に着くと、今度はそこから琴電に乗り換える。
高松築港駅から瓦町駅まで出て、そこから志度線に乗り換えて、潟元というところで降りる。
料金は片道240円。
運行速度もびっくりするほどゆっくりで、いかにもローカル線といった感じ。
いいなあ。
八時五十七分発の電車にのって、最終到着地、潟元に着いたのは十時十八分。
待ち時間も含めて一時間二十分から三十分の行程。
潟元駅からは徒歩で屋島登山口へと向かう。
登山口までは約二十五分。
登山口に入ってからは少し登りが急になる。
まあ、急といってもそれほどのものでもないのだが。
しかしこうやって一歩一歩踏みしめながら登るのが山登りの快楽なんだなと。
時折見える山の紅葉なんかを横目に見ながらのそぞろ歩き。
最高です。
ちなみに登りでの疲れない歩き方って知ってますか。
筆者も本を読んで初めて知ったんですけど。
その歩き方とは。
まず一歩足を踏み出す時、踏み出した足の膝が完全に伸びてまっすぐになるまで踏み込むそう。
この時、膝がまっすぐになる感覚が大事で、それができるようになるとその時足の筋肉は一時的に休むことができるそうです。
つまり歩きながら休むように持って行くのがこの歩き方の肝。
実際この歩き方だと若干歩く速度は落ちるんですけど、しかしやってみると確かに体の疲れ方が全然違います。![イメージ 8]()
これまで筆者は登山の翌日や翌々日には足が決まって筋肉痛になっていたんですが、この歩き方だとそれがほとんどない。
また途中で息が上がることもまずない。
興味ある人は是非一度お試しを。
頂上へは約四十分ほどで到着。
駅からだと合計で片道一時間二十分から三十分といったところ。
着くと、屋島寺の巨大な山門が出迎えてくれる。
まずはお参り。
祈りの場あり、飲食の場あり、街歩きのような場所もあり、と。
その中で、まずは祈りの場から。
今日は一日お世話になります、と仏様にご挨拶。
無事お参りを済ませた後、山門の方へもどり遊歩道を南へ歩く。
しばらく歩くと眺めのいい屋根付きベンチのあるところに着く。
そこで昼食。
持ってきた弁当を食べる。
セブンイレブンで買ったのだが、コンビニ弁当で魚がメインというのは珍しい。
時代も変わりつつあるのだろうか。
味は大変に美味。
やはりアジというのは、獲れたてよりも少し干した方ががぜん味がよくなる。
昼食の後、しばらく南へ向かって歩いていると旧ケーブルカー乗場へと着く。
どうやらここで行き止まりらしいのだが、トイレに入って用を足してから外に出ると、同じくトイレから出てきたかなりの山歩きの達人と見えるおばさんが裏道へと入って行くのが見えた。
興味を持って着いてゆくと、五分ほど歩いた先に屋島の南東嶺に到着した。
とても眺めがいい場所でこんな所があったのかとびっくり。
なにやら屋島の狸にばかされたような気がしないでもないが、こんな素敵な化かされ方なら大歓迎だ。
そこから再び北へと戻って屋島寺を通り抜けて、今度は獅子の霊巌へと。
そんなこんなで、れいがん茶屋に到着。
珈琲とようかんのセットを注文した。
六百円。
しばらく待つと恭しく運ばれてくる。
盆の上にはコーヒーとようかん、そして紅葉があしらわれたしゃれたしつらえ。
思わず山歩きの疲れも吹き飛びます。
最後に。
今、屋島では観光客の減少を取り戻そうと自動車道路の無料化実験が行われている最中。
その実験も今のところ順調なようでまずは一安心。
が、しかしどうだろう。
車での来訪だけではなく、今回ここで示したような鉄道プラス徒歩での山歩きというプランの推奨というのは。
一方、それに物足りない健脚向きには、今回は行かなかったが、北嶺の方へと足を延ばすと、半日から一日楽しめる長距離コースの設定も可能となる。
それぞれのレベルに合わせたそれぞれの楽しみ方ができるのが屋島のいいところだと思う。
さらには、県下一の都市高松から電車で二十分ほどの好立地。
これらの要素をアピールすれば、香川高松の高尾山として、気軽なハイキングのメッカとして売り出すことも十分可能なのではあるまいか。
何度来ても楽しめる色んなコース取りが考えられる屋島。
遊歩道なども整備されていて道中歩きやすいし。
かと思えば本格的な山道が残されている所もある。
これを巧みに利用しない手はないと思う。
これからの屋島のますますの発展を願って。
安全運行に務めてくれたJRの皆さん、琴電の皆さんに感謝。
屋島の楽しい山歩きに感謝。
美味しいコーヒーとようかん、れいがん茶屋のみなさんに感謝。
今日も最後まで読んでくれたあなたにありがとう。