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Channel: 文芸 多度津 弘濱書院
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2016 瀬戸内倉敷ツーデーマーチ

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本日は春のウォーキングイベントへの参加報告です。

イメージ 152016.3.12、土曜日、「第二十九回 瀬戸内倉敷ツーデーマーチ」。
毎年参加しているこのイベント、今年も行きますよ。
参加費は当日受付の場合、2000円、事前申し込みの場合は1800円。
大会は三月十二日、土曜日と三月十三日、日曜日の二日間。
一日のみの参加でもいいし、二日間通しでの参加でもかまわない。
その場合どちらも参加費は同じ。

コースは両日とも40㌔コース、20㌔コース、10㌔コース、5㌔コース、の四つのコースが用意されている。
この内、5㌔コースだけが二日間とも同じコース内容で設定されており、残りの三つのコースは日によって違うコースが設定されている。

イメージ 1出発点の会場は倉敷市役所。
倉敷駅から歩いて三十五分くらいのところにある。
という訳でまずは電車で倉敷まで。
六時二十二分の電車。
運賃は往復で2560円。

天気は晴れ。
地元香川では空にちらほらと雲が見える程度の穏やかな空模様。
さて現地はどうだろう。
気温は朝はかなり低いように感じた。
何でも霜注意報が出ていたそうで。

イメージ 2坂出からはマリンライナーに乗り換える。
そのマリンライナー、乗り心地がとてもいい。
座っていて、あまり揺れを感じないのである。
さて、そうこうするうち瀬戸大橋を渡って地元香川にしばしの別れ。
眼下に見える坂出の埋め立て地、工業地帯の朝日に照らされた美しさが筆者を見送ってくれる。

そして穏やかに晴れ渡った瀬戸内の海の美しさ。
やっぱり電車の旅はいい。
岡山駅から再び、普通列車に乗り換えて、八時七分、倉敷に到着。

イメージ 3ついにやってきたぞ、倉敷駅。
一年振りの再会だあ。
そこから歩いて倉敷市役所まで。
筆者は毎年、当日の天気を見てから参加を決めるので当日受付で参加することにしている。

ということで会場で受付を済ませてから、昼の弁当を注文する。
この弁当、会場の倉敷市役所で販売されているもので、いちいち自分で持ち運ばなくていい。
どういうことかと言うと、ここで買って渡されるのは引換券だけで、肝心の弁当はコースの中間地点にある場所で引き渡してくれるのである。
イメージ 4食べ終わった弁当のゴミもその場で回収してくれる。
まさに至れり尽くせりのお得なお弁当。
お値段は七百円。

その後、出発までまだ間があったので市役所の喫茶で一息入れる。
ケーキセット、550円。
安いなあ。
残念だったのはケーキが少し凍っていたところ。
まあ、それだけ忙しいということなんでしょうが。

イメージ 5でも味はいい。
レアチーズケーキ。
珈琲は安定感のある本格的な味。

しかし、毎年この時期になると思いだすのが東日本大震災のこと。
たしか筆者が初めてこの倉敷ツーデーマーチに参加したのが、震災の翌日だったと思う。
あれから五年。
そういや今年は、あの時と同じ日付、同じ曜日の並びではあるまいか。
十一日が金曜日で十二日が土曜日。

イメージ 6なにか特別なものを感じる今年の大会である。
さて、東北の被災地の復興は未だ道半ばだそうだが、その復興の在り方を巡っては様々な批判も出されているようだ。
曰く、近代に特有の力ずくで自然現象を抑え込もうとする発想による旧態依然とした復興計画、それが一部識者の間で批判の的となっているという。

おそらくは国や大手ゼネコンが中心の開発型の強い復興計画。
それを前に肝心の住民たちの声が聞こえてこないところがなんだか気になるところ。
何より現場に最も近い位置にいる被災者の皆さんの声、いったい何を望んでいるのか、そもそもこれからどんな町にしたいのかという、本来ならその声がもっと聞こえてきてもいいはずであろう。

イメージ 7断っておきたいのは、計画自体にはそれほど落度があるわけでもなく素晴らしいもので、それに関わってくれている関係者の皆さんも打算だけではなく善意で動いてくれているそうだから、批判のための批判というような徒な批判は的外れだろうということ。
でもそれでも、いやそれ故にであろうか、ちらほらと出てきている住民感情との齟齬がやっぱり気になるところではある。

住民達がそんな関係者達の善意と公金の支出という、これまた善意の申し出を前に遠慮することなく本音を語れる場があまりに少ないことが原因ではないだろうか。
そんな場が本当はもっと必要なのではあるまいか。
溜まっているものを素直に吐き出せる場所。
それは金を出す方が、出される方から色々と注文を付けるのがためらわれるのを察知して先に動く、そのような気遣いをしなければいけないことだろうと思うがどうだろう。

イメージ 8どんな手を使ってでも、絶対にもう二度とあんな目に会いたくないというのも一つの見識なら、多少のリスクがあっても海と共に寄り添って生きて行きたいというのも一つの見識である。
大事なのはそんな一人一人の小さな声を注意深く引き出してそれに寄り添って、必要な知恵をお互いが出し合うことではないだろうか。
ひいてはそれが本当の復興ということになると思うのだが。

そんなことを考えている間に時間が来たようだ。
九時四十五分、準備運動開始。
舞台上からの指導に沿って体をほぐす。

イメージ 9九時五十分、出発式。
いよいよだな。
そして十時。
待ちに待った出発。
筆者が参加したのは10㌔コース。

まず市役所内を通って西に出る。
そこから倉敷商業高校を横目に西へと進み、大通りにぶつかったら一路北上、酒津公園を目指す。
コースには要所要所でスタッフが待機していてくれて、交通整理や誘導をしてくれる。

イメージ 10よって初めてでも道迷いの心配はない。
交通安全の確保もバッチリだ。
十一時四十分、酒津公園到着。
ここで先ほど注文していおいた昼の弁当を受け取る。
和風の幕の内弁当、料亭っぽい薄味の品のあるお味。
なかなか乙な味である。

しかし、こうやって多くの見知らぬ人達とひととき一緒になって歩き、そして同じ空の下食事する。
イメージ 11普段、なにかと一人で行動することの多い筆者には新鮮な体験だ。
やはり人間というのは自分一人だけで生きられるものではなく、それに何より一個の動物として群れを作って行動することに喜びを感じる生き物なのだろう。

天気は最高で、時折曇ることはあるもののおおむね晴れていて春らしい心地よさが味わえる。
酒津公園はとても美しい公園で水と緑にあふれている。
とくに目立つのが公園内に多数植えられている松の木と桜の木。

イメージ 12これから桜の季節になると、まあ得も言われぬほど美しいんだろうな。
それにしても、撮って書いて食べて歩く、ただそれだけのことがこんなにも嬉しい。
どれも筆者の大好物ばかりで、改めて人生って素晴らしいと感謝の気持ちが湧いてくる。

さて、酒津公園を出て復路、北へ大きく回り込んだら、しばらくして駅が見えてくる。
駅を過ぎたら商店街と美観地区だ。
この辺りもこのコースの特徴で、物見遊山、寄り道必至の街歩きが楽しめる趣向となっている。

イメージ 13美観地区を出て芸文館を過ぎたら、ゴールまでもうすぐ。
ラストスパートだ。
十三時四十五分、倉敷市役所到達。
10㌔コース完歩。
途中、美観地区で金賞コロッケなるものをつまみ食いしたがなかなかに美味だった。
ああいう時の買い食いってホントに美味しい。

ゴールしてからもまだ少し空腹感があったので、倉敷ソーセージなるものをゴール会場に出ていた屋台で食べたのだが、実際食べてみてこれはまだまだ改良の余地のある味だなとそう思った。
イメージ 14ソーセージの美味しさって、人それぞれに感じるところが違うのかもしれないけれど、筆者が一番おいしいと感じるポイントは、ズバリ塩と脂だと思う。

その段からいうと、この倉敷ソーセージはやや中途半端な味で、ヘルシー志向にしては、ハーブなどの味が効いている訳でもなく、王道路線としては塩味も薄く、脂のパンチも物足りなかった。
これからどういう路線で行くのか目標をはっきり定めて、来年は是非とも一段と進化したところを見せて欲しいと思った。
まあ、そんなに言うほど悪い出来でもなかったんですけどね。
完成まで、もう一歩というところ。
頑張って下さい。

お天気に恵まれ、人に恵まれ、被写体にも恵まれた充実の一日。
感謝、感謝。


安全運行に務めてくれた鉄道関係者の皆さんに感謝。
同じく安全に最大限の注意を払って運営してくれたツーデーマーチの関係者の皆さんに感謝。
美味しいお弁当に感謝。
つまみ食いのソーセージとコロッケに感謝。
多くの被写体の皆さまに感謝。
今日も最後まで読んでくたれあなたにありがとう。

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