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Channel: 文芸 多度津 弘濱書院
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東京 鎌倉二泊三日旅行 vol.1

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本日と来週と二回に分けて紀行を掲載します。

イメージ 12019.5.3 金曜日 - 5.5 日曜日、東京 鎌倉二泊三日旅行。
今回は飛行機で行く。
七時三十五分高松発、八時五十五分羽田着のANA機。
実家から空港までは車で約一時間。
朝四時半起きで出発に備える。

飛行機は満席だそう。
ロビーは人でごった返している。
このざわめきと今から旅が始まるというわくわく感。
なんかいいな、空港って。

イメージ 2七時四十分、無事テイクオフ。
窓からは薄曇りの空に水平線がほのかに見える。
八時五十五分、羽田に着陸。
とてもきれいなタッチダウンだった。

羽田からは京急で品川に出る。
モノレールではなく京急にしたのは、今宵の宿が品川にあるから。
今宵の宿は品川プリンスホテルNタワー。
荷物を預けたら、最初の目的地である五反田へ。
ローリングストーンズ展を見に行くのである。

イメージ 3その前に五反田駅周辺でちょっと早めの昼食。
が、どこも開店は十一時からで開いている店がほとんどない。
そんな中、唯一開いていたのが「肉めし岡むら屋」。
メインの肉めし大盛りスープ付きを注文。
がこれでなんと600円という低価格。

料理はすぐ出てくる。
まずは一口。
旨い。

イメージ 4印象としては牛丼の進化系という感じ。
牛丼は薄切り肉を使うが、こちらの肉はおでんなんかに使うような塊のスジ肉。
まあそれが旨さの秘密なのだろうが。
そして付け合せの豆腐の煮込みも非常に美味。
味がよく浸みている。
いい昼食となった。
感謝。

イメージ 5さてローリングストーンズ展。
駅からバスに乗って会場の五反田メッセへと向かう。
会場内はなんと撮影OKになっている。
よっしゃ、ガンガン撮りまくるぞ。

しかしローリングストーンズ。
筆者は中学生の時にハマった。
きっかけは父親がラジオからカセットテープに取っていた音源をたまたま聞いたことにある。
たしかライブ版だったように思う。

イメージ 6スタートミーアップから始まり、ホンキートンクウーマン、タイムイズオンマイサイドと続いて、他に何曲か入っていて最後はサティスファクションで〆るという内容だった。
ひたすら暗い欲望を弄び、それをストレートに発散させるのではなく鬱屈したパワーに変換するストーンズ。
同じく暗い青春を送っていた四国の田舎の中学生だった私の心にその音は見事に刺さった。

今のストーンズは家族で見られる安心感があるけど、昔は本当にアブないバンドだった。
イメージ 7なんせロックンロールがスキャンダルと同義語だった時代の人達である。
基本的に危険で破廉恥なのだ。
善人善女なら決して表には出せないようなどす黒い欲望の権化を標榜するバンド、それがストーンズ。

同時期のバンドとしてはビートルズの方が圧倒的に有名で、共にアメリカのR&Rに強い影響を受けたバンドだが。
一説によれば、アメリカのR&R、R&Bにより忠実なのはストーンズの方だという。

イメージ 8たしかにビートルズの場合、リバプールサウンドと呼ばれるタテノリでバスドラムの音がバスンバスン響くような独自の音とリズムが特徴である。
しかし、アメリカのR&Rはそれに比べるともっと軽快で、リズムも縦割りでなく横の揺れが豊かで強い。
ストーンズはその点、R&R、R&Bの源流に対してより素直である。

さて展覧会だが、さすがに見応えがある。
数々の貴重な写真と楽器に衣装にポスターと次から次へとお宝が繰り出される。

イメージ 9もちろん楽曲を聞けるコーナーやビデオ上映などもあって、ストーンズ三昧の時間を過ごすことができる。
直筆作詩帳、昔懐かしレコードジャケット、最後は3D映像でサティスファクションのライブ版を聞かせてくれる。

数々の人生の苦難を乗り越えてきたストーンズの面々は、今はもう突き抜けてしまっていて、爽やかな色気に満ちている。
もう昔のあのうだるような暗さはすっかりなくなってしまったものの、(ちょっと寂しいけどね)人間的に一回りも二回りも大きくなった老スター達の奏でるカラッと乾いたサティスファクションも悪くない。
最高の時間でした、ありがとう。

イメージ 10その後、神田まで出て古書店を散策。
初めて訪れる場所だが、さすがは東京神田。
値付けがしっかりしていて、安い本を探し出すというより、高くても珍しい本を探し出す場所という感じ。
筆者も古い合気道の本を一冊買った。
けっこういい値段しました。
でも今まで見たこともなかったような本だったので、思い切って購入。

夜は浅草に移動して、すき焼きの老舗「今半」へ。
イメージ 11こういう高級な店になんで来たかというと、それはウチの両親が今年金婚式だから。
そこで子供二人から食事のプレゼントというわけ。
もちろん予約で。
一人一万円のコース。

金婚式祝いの席ということで、店の厚意で赤飯をサービスしてくれた。
今回特に感じたのだが、ここは非常にサービスがいい。
別に赤飯もらったから言うのではなく、接客の基本がしっかりしていてサービス全般が行き届いているのだ。
食器なども派手ではないがしっかりとした良品が用いられていて素晴らしいし。
部屋も個室で、ふすまや障子で区切っただけの個室ではなくちゃんと壁で区切られた個室だから、建物にもけっこうお金をかけているのだろう。

イメージ 12部屋は掘りごたつ。
ドリンクを注文してからお料理が出てくる。
お通し、先付、前菜と来てメインの肉と野菜が来る。

お通しは牛肉のしぐれ煮、先付はカニと芋のペースト状にしたものにキャビアとフルーツトマトのジュレがのっているもの。
先付はなかなかに凝った造りの料理でしかも美味しかった。
前菜は五種の盛り合わせで華やいだ雰囲気がある。

イメージ 13そして運ばれてきました、メインの肉。
極上の肉がたっぷりと皿の上にのっている。
もっと少ない量なのかと思っていたら、十分すぎるほどある。
いいじゃないですか。

しかしすき焼きって本当に美味しいですね。
特に関東風の割り下が濃い味のすき焼き、もうたまりません。
上質な肉の品のある脂と割り下の砂糖醤油のハーモニー。
ああ。
数ある今半のコースの中でも一番安い方のコースを注文したのだが、それでも食べ終わる頃にはお腹一杯に。

イメージ 14お酒ももらいました。
一人で手酌しながらゆったりと。
まあ至福の時間です。

そしてごはんと赤出汁、香の物が出てきてコースは終わり。
しかしシャリも旨いぜよ。
食後のお茶もぬかりなし。
相当いいお茶の葉、使ってますね。
最後は店員、おかみさん一同、表まで出てきて見送ってくれて。
ホント、サービスいいなあ。

イメージ 15皆さんも是非食べに来て下さい。
値段以上の感動がきっとあるはずだから。
食べ物も器も部屋も調度品も全てが本物に囲まれた贅沢な空間。
それが浅草今半です。


本日はここまでです。
来週もお楽しみに。

イメージ 16
安全運航に務めてくれたANAの皆さんに感謝。
旅の出発を彩ってくれた高松空港の皆さんに感謝。
同じく安全運行に務めてくれた京急、JR東日本の皆さんに感謝。
最高のひとときを提供してくれた五反田メッセさんに感謝。
美味しい昼食の肉めし岡むら屋さんに感謝。
ローリングストーンズ展に感謝。
世界最高峰のロックンロールバンド、ストーンズに改めて感謝。
筆者にとって夢のような世界だった神田の古書店街に感謝。
最高の夕食、最高のもてなし、最高の肉に感謝、浅草今半さんに感謝。
今日も最後まで読んでくれたあなたにありがとう。

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